2009年4月11日土曜日

「空気」の研究

山本 七平 著/文芸春秋
夏休みの自由研究に、このタイトルで模造紙1枚にまとめた子には、図書券1万円!内容は太平洋戦争勃発から終結まで 日本を「動かした」ものについて。
日本に特有と言われるいわゆる「その場の空気」。権力者をも不可逆的な暴挙へと煽動する、 権威そのものでもなく固有名称も持たない何か。現代でもその空気感は存在していると感じる。ただ、新しい価値観との邂逅、小説より奇なる事態が起きる度に、そういう漠然とした空気感の輪郭が徐々に明らかにされつつある、というのが 現代の面白いところであり価値だと思う。茂木健一郎のクオリアのように、それを 対象として扱える時代だと思う。